2022年 7月10日(日)

桃頭の一票

もういい加減、金髪やめようか。落ち着いた色にしようか。もうすぐ三十八歳だしな。

と、思いながらヘアサロンに向かい、気づいたらピンク髪になっていた。

しかも思い切ってマッシュショートにしたので「桃みたいだね!」と担当美容師さんが手を叩く。

あさっての方向に振り切れたけど、気に入っている。 そういえば、このサロンに初めて来たときもピンク髪にしたのだった。

あのときよりずっと色が綺麗だし似合うしうまくいったと美容師さんと頷き合う。

彼女はちょうど産休に入るので、なんだかいい記念になった。次の担当さんも決まったので今後も通おうと思う。

染めてる最中に、入りたての若いスタイリストさんが「染めてる状態って色濃くてハーレクインみたいですけど心配しないでくださいね!」と声をかけてくれた。

ハーレクイン? セクシーなロマンス小説のアレであってる?? もしかしてドラァグクイーンでは? などとハテナが渦巻いたが、面白いので黙ってにこにこしておいた。






そんなこんなで機嫌のいい日曜日。

ピンク頭に猿柄のシャツ姿で電車に乗り、住民票のあるまちで投票。

ちょっと考えた末に、わたしはわたしのような人間も幸せになれるだろう約束に一票投じた。

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