サイゼリヤのワインは安いわりに美味しいが、二日酔いもなかなか手強い。
昨晩は赤に手を出したのもよくなかった。
頭が痛い、喉が乾く、気持ちが悪い。
深夜から何度も起きて、ぐるぐる目を回していると、夢とうつつの境が溶けていく。
おかげでリアルな夢をいくつも見た。
懐かしい人たちが続々と出てきて、寂しい気持ちになる夢。預けたまめが見つからない夢。復讐を誓う夢。
気づけば日が昇っていた。まめはいつもどおり大騒ぎ。
わたしの肘を噛んで、顔を舐めて、枕に乗って、髪をかき分けて、耳元で叫んで、起こそうとしてくる。
ごはんをあげてもおやつをあげてもシャッターを開けてもおさまらない。二度寝三度寝するたび怒られる。
自分が起きているのに人間が寝ていることが許せないらしい。とはいえこちらも眠い。
特に二日酔いの今日は寝続けることを強行し、最後はまめが根負けして昼過ぎまでお互い寝た。
頭痛は治まったけど、夏日なので家にいようと思う。
まめはどの部屋にいてもついてきて、近くで遊んだり寝たり文句を言ったりしている。
猫がいる夏ははじめて。手はかかれども幸せだなぁと思う。