2022年 7月7日(木)

仙人の家

自動更新だと思い込んでいた住宅の契約更新書類を見つけた。さーっと青ざめる。

提出期限を十日過ぎていてさらに青ざめる。保証人の実印が必要と気づいてますます青ざめる。






「今夜、判子をもらいに行っていいですか」 

とりあえず保証人である伯父に電話をかけ、仕事が終わってすぐに家を飛び出した。

相変わらず髭と髪が伸び放題で仙人のような姿の伯父は、アハハハと爆笑しながら迎えてくれた。

サインと押印をしてもらい、そのままビールと手づくりカレーを頂く。

「くるっていうからご飯つくっておいたよ」とのこと。仙人ではなく神様かもしれない。

伯母は実家の法事で不在で、従姉妹たちもいつの間にか結婚やら転勤やらで家を出ていた。コロナ禍中の情報の届かなさに慄きつつ、カレーを食べながらおしゃべり。

両親と祖母のこと、これからの住宅のことを初めて相談してみた。

明るい人だし、四国の家のことも知っているので、解決はしないが気楽にはなる。話せてよかった。

帰り道に庭でなったのだという桃の実を分けてもらう。食べた桃を育てきるあたりが、実に伯父らしい。

また四国に行くときはまめとネギを乗せて羽田空港まで送るよ、と言ってくれた。伯父もまた四国に行くことになるだろう。

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