オンライン会議五時間。締め切りニ本。
どう考えても無理だろう、誰だそんな予定を組んだのは。と思いながら、昼時に一瞬抜けて、雨の中を歩いた。
徒歩三分。情報どおり、空き地が空き地であることを確認して、写真を撮る。
絶好のロケーションと使いやすそうな場所。ほっとする。よかった。
去年の春から近所で駐車場を探してきた。
このあたりには全然空きがなく、あったとしても遠い上に結構な値段で、参ったなぁと思っていた。
そのうち物価が高騰して、自分で車を持つのも諦めた頃、M氏の引っ越し話で駐車場がまた必要に。車がないと新生活のいろいろな仕組みが成り立たない。大変だ。
とはいえたぶんないよなぁ……と思いながら、いつもの不動産屋さんにメールを送る。すぐに「ちょうど空きましたよ!」と返事が来た。しかも、近くて安い。
ということで、一応下見しつつすぐに申し込み、この後は契約へ。タイミングってあるんだなぁと思う。
そこまで決まったので、帰ってきてから大家さん先生に電話した。この家で同居すること、結婚予定のこと。
「じっくり焦らずにね」とアドバイスされていたのに真逆を行ったのでびっくりされた。でも「あなたは忙しいんだから全力でバックアップしてもらいなさい。同居がいいわよ。おめでとう」とのこと。
優しい人ばかりである。そしてトントン拍子の度を越えて話が進んでいく。自分で決めておいてなんだけど、進みすぎて不安なぐらい。
メーラーを開くと、M氏が各種書類を不動産屋さんに送ったところであった。仕事がはやい。
「結婚……とはつまり、新規案件みたいなことよね?」
「あってると思うよ」
「じゃあスケジュール引くわ」
とやりとりした一週間前を思い出す。「あのスケジュール表、めちゃくちゃわかりやすかったよ」と褒められた。
何かがずれてる気がするけどまぁいいか、と思う。
折れない程度に進むのだ。よしよし。