Jさんとシェアオフィスで籠って缶詰するのだと言ったら、誰かのいる場所で勉強したかったらしいG君が混ぜてというので、三人で集まり、朝から夕方まで東東京の貸し会議室で過ごした。
索引を読み上げ、ページをめくる。目次を読み上げ、ページをめくる。紙と紙が人の間を行き来して、ときどきため息とか笑い声とかが混ざる。
行き詰まっているのは全員同じだし、背水の陣とはこのことだな的な状況なのだけど「何をしたら次ができるか」を考えて渡し合う時間に救われる。
横で座ってひたすら勉強しているG君もときどき雑談に混ざる。作業には直接関係ないのに相談してみたりする。ひとがいるっていいなぁと思う。
二人が帰った後もわたしは残り、今度はオンラインでチームメンバーのK君と話す。原稿作業が詰みに詰んでるわたしを察して、「同時に見ましょう」と言ってくれ、なんとか二本仕上げる。
「他に手放したら楽になることありますか?」と聞いてもらって、その一言が薬だよ、ありがたいと思う。
会社員時代の方が、一人でやりきってやるぜという気概が強かった。オラオラしてた。というか普通に集中力と体力と胆力があった。
独立したら途端に一人ではできないことだらけだとわかり、独立したはずなのにあちこちから支えられている。変な感じだ。いいのかなそれでと思いつつ、いつも最後はそうやって越えていく。