仕事部屋に四人の大人。遊びにきたのとはちょっと違う、ただならぬ空気。
まめは混ざりたいけどどうしようと何度も覗いて結局びびって諦めた。ネギはいつもとまったく変わらず、堂々と入ってきて定例のひなたぼっこをはじめた。
居合わせた写真家さんが「あの! 亀が! 小屋の扉を自分で開けて歩き出したんですが大丈夫ですか!」と慄いていたのが面白かった。みんなで笑う。
うまく話せなかったなぁと思いながら、自宅でのインタビュー後、取材チームの皆さんと千葉公園までご一緒した。公園を歩きつつ散歩して、池のほとりでお昼を食べて、駅まで見送って解散。
「言葉になるのは五年はかかるよ」と、編集長のWさんは言う。本当に言葉にならなくて困る。
特に話し言葉の方が〈遅い〉感じがする。いや、正直なのかな。身体とつながっているし。
わたし自身は、話し言葉の自分より、書き言葉の自分が好きだ。話し言葉は誤魔化しが効かないから素っ裸な感じがする。
取材を受けるという慣れない行為に疲れたらしく、家に帰ってそのまま寝込んだ。ぐったり。