最近のまめはやや大人になったのか、人間を起こすときに噛まなくなった。
鳴くか舐めるか踏むかして、それでも起きなければ一緒に寝る。そしてまた起こしにかかる。
偉い、偉いよ、まめ! と、寝ぼけながらまめを撫でたらあるはずのものがなかった。首輪だ。
え? 首輪どうした? と、飛び起きて探して回ると隣の部屋に転がっている。
不思議に思いつつ再びまめの首につけて二度寝してみる。すると今度は首輪を咥えてわたしを起こしにきた。布団で寝ているわたしを飛び越え、首輪をおもちゃにしている。
いやいやなんでなんでと三度目の様子を見守ると、頭をぐにゃんともたげ、首と首輪の隙間に下顎を滑り込ませて勢いよく引っ張り上げ、アジャスターを外していることがわかった。器用だな。というか、あぶない。
普通に気にせずつけていると思ったのに、まさかそんな技を磨いていたとは。もっときつく巻くこともできるけど、そんなに嫌なら仕方ないよなぁ、他の方法かんがえないとなぁとひとまず諦めることにした。
母に動画を送ると「都会的だね」と返信あり。反抗の仕方がスマートなあたりが都会的らしい。……なるほど?