ワクチン三回目の接種へ。
バスに揺られてショッピングモール内の会場に着く。友人に「モデルナならすぐ予約できる」と言われたのだけど、本当にそうだった。ガラガラでびっくり。
あと会場が嘘みたいに広かった。何店舗分の面積だろう。接種会場以外も結構な数のテナントが空になっていて、思わぬところでまちの衰退具合を知る。
郊外育ちのわたしは、実家を出てから派手な都心部も閑静な住宅街も味わって、一回転して「郊外、落ち着くな」と思っているわけだけど、十代のわたしがここで生活していたらやはり外に出たくなるのだろうか。なるだろうな。などということを考えて接種後の時間を過ごす。
前回の副反応は四十度近い熱が出て、ひどい悪寒と戦慄に襲われたけど、今回の発熱はほどほどだった。だるくて熱くて節々が痛いぐらい。仕事はできないけど呻くほどひどいわけでもない。
しかも今回は仕事をしないように予定をブロックして、買い出しや家事をしっかりして、万全の体制ではやめに寝込んだ。正直ここのところ忙しすぎたので、たっぷり寝ていい、デスクに向かわなくていいということに喜びを感じる。
唯一怒っていたのはまめだった。人間がルーティン通りに動かないのは猫として腹が立つらしく、だいぶ鳴いていた。ネギはネギで春になって活発になり、餌も食べたいしウロウロもしたいらしく一日中、落ち着かない。
大騒ぎの二匹に囲まれて寝込んだ週末。こんなにゆっくりしたのは久しぶり。洗濯物がぜんぶ片付いていて、部屋はきれいで、日差しが明るく、食べ物のことも気にせず、たっぷり寝られる。これこそ幸せだ、と、まめの小言を聞き流しながら思った。さぁ明日から大変だ。