朝方まで紙やモニターに向かっても、仕事が終わらない。
忙しいというより、効率が悪い。読みが甘い。昔からずーっとそう。どうしようもないなぁと思いながらも、営業案件が一件入っていたので、仮眠してから久しぶりにちゃんと身支度をして家を出た。
駐輪場から自転車が消えていた。盗まれたかもしれない。困ったが疲れて笑いしか出てこず、時間もないので徒歩で駅まで向かった。
総武線に一時間ゆられてたどり着いた東京某所。新しい仕事の急ぎの締め切りと、今の仕事の山場が雁首揃えて待ち構えていて、うんうん唸りながら一つのビルで何時間も過ごした。
急遽連絡して時間をとってもらった大先輩が、「はい、おやつとお土産」と洋菓子店の包みをくれた。泣きそう。
迷惑をかけているのに、そうやって優しく根気強く協働してくれるその人を最近ますます尊敬している。わたしもあんな優しくて賢くてチャーミングな伴走者になりたい。
夜。千葉に戻りふと思いつき、近所のドトールまで歩いてみた。わたしの自転車が、あった。駐車料金の延滞金額は六日分。
約一週間前、乗ってきた自転車のことを忘れて歩いて帰ったらしい。愛車が見つかった喜びよりも、大きな忘れ物をしたぼんやり具合に不安を抱く。大丈夫か。
そんなこんなで帰宅して、すぐに寝不足と腹痛で潰れた。結局また深夜に仕事をしはじめてふたたび朝。まめの朝ごはんの時間になっていた。
今日もまたまめが猫語で文句を言いながら、ゲラを引きちぎろうとしている。猫と人の攻防。不平不満だけはどんな言語でも伝わるなぁと思う。
ここのところ肉まんばかり食べている。年末はどこだ。M氏に連絡すると向こうも同じ感じらしい。師走である。