三月が終わる気配にヒリヒリしながら、今日も今日とて猫にじゃまされたり猫をじゃましたりしながら働く。
まめは最近、撫でられることに目覚めて隙あれば撫でろと迫ってくる。かなり強引で強情なのでそのモードに入ったら仕事にならない。だがかわいい。
夜。大急ぎで用事を片付けてから送られてきた住所まで自転車を走らす。
駅の向こう側、あまり行ったことのない場所。初めてお邪魔する友人の家。
「わたしが揚げる唐揚げは美味しいよ! 食べにおいで」と誘われてふらふらとやってきた。
そして唐揚げの前に野菜を食べよとのことで、浅漬けやネギ焼き、卯の花をたくさんいただく。その後に登場した唐揚げもパリパリ焼きもカレーも最高だった。
レトルトカレーを二種混ぜてトマトとヨーグルトを足すのだという秘伝カレーが楽しい。そういう家庭の秘技みたいなものを聞くのは大好き。
年度末の忙しさのなか、ろくなものを食べていないことがバレて、友人夫婦がご飯をこしらえてくれたのだった。
友人の方が体調は悪いはずなんだけど、ケアされることもまたケアすることだと学んだので大いに甘える。
手づくりのケーキをお土産にもらい、帰り道でキャットフードを買い足して、亀と猫の待つ家を目指す。これはなかなか「在り難い」幸福だ。噛み締めておこう。